やこラボ

書きたいことを書いてるので、記事に一貫性があったりなかったりする

【エクマス2020】都市開発系シミュレーションゲームをプレイし始めて20年なのでその話

★こちらは、Except imas Advent Calendar 2020 「#エクマス」の12/18分の記事となります。

adventar.org

 

◆昨日のおはなし

かいていさんによる「CUE!とかDIALOGUE+とか」の話らしいです。カレンダーに記事が反映されたらお知らせしますね。 

  

さて、今回のテーマは、「ゲームの中で街を作る時に考えていること」です。

 

◆プロフィール

都市開発ゲームを始めて早20年、こういうゲーム好きが高じて都市全般に興味を持ち、土木や都市環境工学を学ぶことに。これまで街づくりをしたことのあるゲームは以下の通り。

A列車で行こうシリーズ(4・5・6・2001・21c・PC・アプリ版相鉄線で行こう)、SimCityシリーズ(SimCity2000、DS、PC版、BUILD IT)、Cities:Skylines、Minecraft、TransportFever2、RailSimどうぶつの森シリーズ(街へ行こうよ、ポケットキャンプ)等…。

 

 ◆現実じゃ見られないような風景を作る?それとも…?

普段、せっかくゲームの中で街づくりするんだから、現実にはないことをやってみたい!という思いからゲームを開始しています。

しかし、現実にあるような街にはない風景を自分の手で作り出したい!という思いを持って都市開発に着手したものの、結局は人間が考えること、大体先駆者がいるのが常です。例えば、都市を二重に取り囲む環状地下鉄とか(モスクワや北京ではすでにやってる)、

快速!都心部直通!専用レーン内急行!とか、僕が考えた最強のBRTシステムの上を行く例が現実にはあったりしますし(ブラジル・クリチバ)、広域交通と住居を完全分離!渋滞に悩まされない!というアイデアも、1963年にはこの考え方が著書にまとめられていたりします(ブキャナン・レポート)。

結局、なかなか普通の都市にない風景やネットワークを作ろう、程度にとどまってしまいます。ただ、シミュレーションゲームで非効率なものを作ると、そのネットワークは活用されないことがほとんどです。効率的じゃないな…と思って断念した構想なんて数知らず…。

 

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▲ゲームの中では普段絶対にできないこともできる。できるにはできる。

 

◆ゲーム中の街づくりは四角になりがち

ゲームシステムの制約上、どうしても四角になりがちなのが、ゲーム中の街づくりの難しいところです。

例えば、都市開発と企業経営を組み合わせたゲームとして一番知られているA列車シリーズでも、長らくメッシュが四角であったため、出来上がる街は四角い区画ばかり。マインクラフトで都市を作ろうなんて思った時には、四角にならざるを得ません。2004年ごろハマっていたSimCity2000(PlayStation版)では、見た目上道路を斜めに敷くことはできましたが、結局は1マス横移動の後に1マス縦移動するの繰り返しでした。そうすると、建物は斜め方向に立地することができないので、結局建物は東西南北のいずれかの方角を律儀に向いている状態。そのため、複雑な道路構成のもとに都市が成り立たなかったのです。

2014年ごろにプレーしていたPC(Origin)版のSimCityでは、メッシュの概念に囚われず道路を敷くことができるようになっており、感動した記憶があります。

2010年代後半になると、都市開発ゲームが正方形メッシュの呪縛から解かれ、自由な形の街づくりができるようになりました。しかし、Cities:Skylinesのように、建物が最大4x4の正方形メッシュの上に立つというシステムがあったりすると、これを意識して道路の形も結局として四角形になってしまうことも…。まあ、建物は基本直方体なので仕方ないですけどね…。

 

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A列車で行こうPCで開発した大都市(Steamワークショップで公開中)。ベースのシステムがDS版であり、四角形の区画を基本とした街づくりとなる。

  

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▲Cities:Skylinesをやり始めたころのスクショを引っ張り出してきた。自由な道路構成が出来るようになり、ゲームの進歩を感じた。

 

一方で、Transport Fever2のように、メッシュの概念がほとんど無く、むしろ直線的な都市形成が難しいゲームもあるにはあります。ただ、最短経路決定のアルゴリズムの関係か、特定の道路に混雑が集中することが多く、渋滞処理に手間取ることもしばしば発生します。

 

 ◆開発すればするほど出てくる致命的な問題

開発を進めれば進めるほど、とある致命的な問題に当たってしまいます。

そう、「地名枯渇問題」。致命的でしょ?

これまでの経験のうち95%は日本語地名。幾度となく街を開発していると、つける地名に悩んで5分止まる、なんてことも度々発生します。

現実の地名は、大体は地形とか文化・歴史的な面から名付けられていることがほとんどですが、そんな数百年、数万年の積み重ねがある現実に対して、自分の所持しているSSDの中に刻まれている、創世からたった数十時間程度しか経っていない世界で現実レベルの積み重ねができているわけないのです。

そうすると、人間一人の脳みそで考えている以上、かぶりが発生するのが世の常。15年くらい前から現在に至るまで、幾度となく「商町駅」を作ってきたし(由来:商業の中心地だから)、市民病院が建つたびに違う名前にしようと思っても結局「市民病院前駅」としてしまうし、なんかカッコ良さそうという理由で「時屋敷駅」を乱立させてきました。林業やってるところは毎回「木こりの森」って名付けるし、川にはしょっちゅう「施田川」って名付けるし、結構やってて苦しいのです。地名のアイデアを誰かください(切実)。

 

◆最後にギャラリー

適当~にコメント付きで紹介していきます。

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▲こんな大都会だって頑張ればできる。楽しい。アセットで自分だけの街をつくっていこうな。

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▲ゲームが変わると雰囲気もガラっと変わる。

 

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▲マイクラで街をつくるのは苦行。

 

 

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▲こんな鉄道網空想上でしか作られないよ。でもそれができるのもまた一つの楽しみ。

 

 今日はここまで。それでは~